日 時
2021年7月10日(土)、11日(日) 6:00~18:00
場 所
静岡県熱海市
災害救助犬/ハンドラー
- もみじ ~ IRO国際救助犬(広域捜索A段階合格) / 岩本良二
スタッフ
- 中村裕治 ~ 安全管理、写真記録
- 山口利正 ~ 写真記録
- 山口最史 ~ 後方支援
- 岩本久子 ~ 後方支援
主な日 程
- 7月9日(金)12:00 浪岡の訓練所出発→浪岡IC→東北道→久喜白岡JC→圏央道→八王子JC→蝦名JC→小田原厚木道路→小田原西IC→静岡県熱海市内
- 7月10日(土)0:00 熱海市役所到着 ~ 同所駐車場で車中泊
- 同日6:00 ニューアカオホテル駐車場に集結、待機
- 同日16:12 出動指示あり現場へ
- 同日16:54 現場到着、「もみじ」瓦礫の捜索開始
- 同日17:30 捜索終了
- 同日19:00 宿泊先到着
- 7月11日(日)6:00 ニューアカオホテル駐車場に集結、待機
- 同日6:56 出動指示あり現場へ
- 同日7:59 現場到着、待機
- 同日10:30 「もみじ」瓦礫の捜索開始
- 同日10:45 捜索終了
- 同日12:30 熱海市を出発、帰路へ
- 7月12日(月)0:00 浪岡訓練所到着、解散
状 況
7月10日(土)
7月11日(日)
6:00 岡さんは離脱して、日レス高須さん。奈良県(CWC)チームも加わった。 ミーティング直後出動要請。テンション↓の中村は、また泥の付いた安全靴に足を入れる。 進入前に横浜消防局から情報収集する。左はCWC。 坂を下ればすぐ現場。右下には消防隊の待機場所。犬と戯れる隊員も少なくない。奥がジェフ 伊豆山神社付近:消防関係者が気になる場所がある。その場所を捜索犬に出動要請した。 全神経を鼻に集中させ、命を探す「もみじ」 HD岩本は、犬の挙動を見のがせないが、自分の足元にも注意しなければならない。 何度か反応している。何かがあるのだろう。この場所を要請元へ報告する。 行っては戻り、また行く。風向きが変われば臭いも動く。もみじは何度も往復していた。 水は良いが泥の埋没は注意。腹まで埋没したら退避も考慮か?消防隊員は首を傾げて心配。 消防隊は新たに数十枚のコンパネを敷いてくれた。 捜索活動を終えたもみじ。少しだけ休みます。 消防隊からのサービス。断水の中、貴重な水を惜しみなくかけてくれた。 仕事を終えたもみじ。岩本さんから格別のご褒美。
まとめ
1 今回発生した熱海市土石流災害は、警察・自衛隊・消防など数千人規模の防災関係者が投入されたいわゆる災害対策基本法に基づいた大規模災害に当たると考えます。その中で当北東北捜索犬チームが活動できたことは、きわめて有意義なことであることは言うまでもございません。当然、反省点・改良点も多く見つかったものの、後方支援に関しては、ホットな情報のみならず、現場からの欲しい情報も取れ、まさに緊急援助隊(RD)と現場を相互補完する中継役も果たした事で、さらに効率的な活動が出来たと思います。しかしながら、大規模災害における現場活動はまだまだ装備の面や、他防災関係者の中での安全管理を含めたチームの動き方など見直す部分は多いものと感じました。今回の現場で得た貴重な体験をさらにフィードバックし、検討を加え、小さいな事を一つづつ積み重ねることで、よりリスクの少ない安全な捜索活動ができるのではないだろうか。近年を鑑みれば、毎年のように襲う豪雨や専門家が予想している大地震等、人々の命を奪う自然災害が後を絶たない。そういう中で、これからも社会から信頼されるような北東北捜索犬チームになれればと思います。
結びに、今回の災害により被災された皆様や、未だ安否不明の方々の早期発見及び当該地域の1日も早い復興をお祈り申し上げます(中村裕治)。
2 今回は、外部団体とのやりとりや情報収集という形で現場スタッフをサポートしました。現場スタッフがスムーズに活動ができるように、必要な情報や他の救助犬団体とやり取りをしその結果を現場スタッフに送る形を取りました。この点について、少しでも後方支援として役立つことができたのではないかと思います。また、今回の現場をきっかけに、緊急救助犬援助隊(SD)の連絡に加えてもらい、また全国各地で活躍される日本レスキュー協会の方々とやり取りをし、現場における救助犬団体のコーディネートについてはとても良い経験ができました。各団体の規模把握や各救助部隊の要望のマッチング、救助犬団体の現地におけるサポート、なおかつ、対策本部のやり取りを超え各団体の整理と大規模災害時の裏方の重要性は考えるきっかけとなりました。今後、青森県で同様のことが発生した場合の初動活動における対策本部と各救助犬団体との橋渡しについての当チームの果たすべき役割についても検討の上、行政と事前に協議することができればと思います(山口最史)。
3 東日本大震災、熊本地震、北海道胆振東部地震では、初期情報の収集、他団体との連絡,現場までのルート調査など、ほぼ一人でこなしていましたので、なかなか犬のことを考える余裕がありませんでした。今回、災害現場での捜索に参加する際に、チームとして初めて必要な業務を分担して行い、成果を上げることが出来ました。特に後方支援の必要性を体感することが出来ました。それによってハンドラーが犬の管理と捜索に専念できた意義は大きいと思いました。また、安全管理と活動情報のリアルタイムでの広報は素晴らしかったと思います。今回のチーム内の連携を忘れることなく、次回につなげていきたいと思います(岩本良二)。
4 今回は他団体と集合場所が一緒で捜索も合同となりました。その連携を通してチームの存在をアピールする事ができたのは次に繋がり、参加して良かったと思います。それから長時間にわたる待機に備えた人と犬の体調管理、捜索における現場に精通した人のサポートが重要だと思いました。特に今回は暑かったのと、過酷な現場で犬の怪我などが心配されたからです(山口利正)。
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